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アパレル業界の悪しき伝統「とりあえずリニューアル」

どうも!買い物中毒のファション通販アドバイザーの野田(@KURUZE)です。お買い物してますか?

アパレル業界の悪しき伝統の1つに「とりあえずリニューアル」があると思ってます。これは百貨店やファッションビルにテナントとして入居しているブランドが自社が出店してる場所の契約延長を勝ち取るために切る定番カードの1つで、今ある店舗の内装を変更するというものです。

別にリブランディングしてイメージが変わったからでもなく、内装にガタがきているわけでもないのに、数千万もかけてリニューアルの提案をしたり、されたりします。

狙いは見栄えが変わって新鮮味が増すってことなんだろうけど、売上はどうなんだろうね? そりゃリニューアル直後は売上は上がりますよ。でもね、リニューアルのための工事期間はお店が閉まってるわけで。。。

その分の売上をカバーして、さらに数千万円の利益を「リニューアルしたことによる売上増」で賄えるのかな?ってはなはだ疑問。昔は売れていたから回収できたんだろうけど、今はどうなのかな?って思うんだよね。

昔は「内装=ブランディング」という勘違いをしてても通用しちゃったんだけど、今の時代は情報がありすぎるので、内装を変えてイメージを伝えようって思っても昔ほど効果ないでしょ、って思うんですね。

そのくせ月数千円〜数万円でできるLINE@やってなかったり、何もできない通販システム使ってたり。

ま、愚痴はいいとして、、、 (苦笑)

もう「とりあえずリニューアルします/してください」っていう時代に合わない提案は疲弊していくだけなんで、ブランド側も百貨店やファッションビルといったディバロッパー側もやめたほうがいんじゃないかな?って思うんです。

その数千万あったら、ボクならSNS専任の担当者やデジタルに明るい人材を雇います。高くても。他にも通販システムを入れ替えて在庫連携するかな。昔と違って今は有効な使い道が豊富にある時代に変わってると思うので。

少なくてもボクがディベロッパーの担当者だったら、10年前と変わらず「店舗のリニューアルするんで売上アップします!だから契約延長してください!」って根拠も意図もない提案を責任者自らがしちゃうようなブランドには未来を感じられないので、契約延長をお断りする可能性が高い (笑)。

いや、そもそもですよ!

今や1つのテナント区画でイメージを発信していくことに限界があるっんじゃないかなってボクは思うんです。だってもうお店の数も情報の数も多すぎるから。だからせめてフロアで提案していくことが必要なんじゃないかなって思うんです。

DOVER STREET MARKETのように壁で仕切るのではなく、コンテナや什器をうまく使ってブランドのスペースと世界観を表現して行くほうがフロアごとのまとまりを出すことができてイメージが伝わりやすい。ポップアップも細かく出し入れ可能になるだろうし、ブランド側も内装費の負担が軽く済むんじゃないかな?

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画像:DOVER STREET MARKET 

あ、と言ってもリブランディングしたとか、導線的にとか、意図あるリニューアルは必要だと思いますよ。ただ契約延長を勝ち取るためだけに、ディバロッパーの担当者の顔色しか見ない「とりあえずリニューアル」は、もう終わりにしましょってお話。

是非、意図あるリニューアルを!