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「オシャレ」と「カッコいい」は次元が違う

どうも!買い物中毒のファション通販アドバイザーの野田(@KURUZE)です。お買い物してますか?

先日、フェイスブックにこんな投稿をしました。

ストリート誌時代の編集長、Noriyuki Tooyama さんが遂に制作会社を作ったよぉ!

社会に出て、まず最初に「この人の知識には絶対勝てない」と思った人、かつストリートの厳しい掟を背中で教えてくれた恩人で、今や絶滅危惧種となったカル…

野田 大介さんの投稿 2018年3月1日(木)

こちらに全文貼っつけておくね。

ストリート誌時代の編集長、Noriyuki Tooyama さんが遂に制作会社を作ったよぉ!

社会に出て、まず最初に「この人の知識には絶対勝てない」と思った人、かつストリートの厳しい掟を背中で教えてくれた恩人で、今や絶滅危惧種となったカルチャーを誌面で表現できる数少ない人だとボクは思ってます。

ファッションをただの服ではなく、その服が生み出されるに至ったバックボーンを紹介した上で、服はあくまでそこから派生する1つのアウトプットとして紹介していく。そんなスタンスは今でもボクの考え方の基礎になっています。

有名なストリート誌の編集長を歴任したキャリアからは華やかなイメージもあるけど、どっこい、あまりにも職人肌で不器用なその姿勢は、時に誤解を招き不遇な扱いを受けることも。

なので遠山さんのような孤高の天才は、絶対に独立してた方が良いと思ってましたが遂に!ですね。

綺麗な写真と商品載せて終わり。それじゃブランドの良さはもう伝わらないって。かと言ってブランドの中にいる人が、自分たちでそれを見つけ出して伝えていくのも難しい。

でも遠山さんはアパレルが絶好調すぎる時代から表面上だけをサラッとなぞっただけで終わり。そんな誌面にアンチを唱え、服を服として紹介するのではなく、その後ろにある人や影響を受けている音楽・映画・アート・スポット・エクストリームスポーツなどなど、そういう観点から切り取り、そのブランドが持つ「世界観」を伝え続けてきました。

伝え方がまだまだ未熟で、カッコつければ売れると未だにその考えをアップデートできていないブランドが多い中、今後は一誌に縛られることなく遠山さんの経験が広く色んな場面で活かされることはホントに嬉しい限り。

雑誌でもブランドのカタログでも、ホームページの構成でも、いつもとは違う骨太なコンテンツを求めているなら、絶対におススメだと思いますよ!

そう、ボクが実質的な社会人デビューを飾った職場で当時、編集長だった遠山さんが遂に会社を起しました!

このフェイスブックの投稿にもある通り、ファッションをただの服としてではなく、それはあくまで1つの要素にすぎないのでもっと多面的に捕らえろと背中で教えていただいた恩人です。例えば1着の服でもそれを作っている人であるとか、その服が生み出されるにいたった時代背景だとか環境だとか、そういう部分に本質的な魅力があるので「服をただの服として紹介する」ような薄っぺらいラフを書いてチェックに持っていこうもんなら、よくやり直しを食らったもんです。

なだけに掲載の基準は「そのブランドが売れているか?売れていないか?」はマジで関係ない。そのページを担当する編集者が「カッコいいか?カッコ悪いか?」だけを基準に取材させていただく人やブランドを選んでいました。通常、雑誌というのは巻頭の特集などに営業部が持ってきた広告出稿しているブランドを混ぜるなど政治が働きます。

でも遠山さんの時代は「カッコいいか?カッコ悪いか?」が絶対基準だったので、ボクも「入れるの忘れました!」と平然と営業部にたて突いて編集ページを聖域として頑なに守り続けていたし、遠山さんはそんなスタンスを許容してくれるサイコーにイカした上司でした ( みんな若かったのです 笑 )。

そして数年修行を積み、ボクは取材先だったスニーカーブランドへ移ることになるんだけど、遠山さんはいつもそんなスタンスなので管理側の人間からすると扱いづらいのか、どーも上層部とソリが合わない (笑)。

だからいつもどっかで不遇な扱いを受けることになる。かなり有名なストリート誌の編集長を歴任している人ですよ!? それなのに深夜バイトして食いつなぐときもあったりとか。。。おかしいでしょ?

多分、金もまったくないと思う(笑)。でもねぇ、カッコいいんですよ。その生き様が。曲げないというか。

自分の中にある基準というか美学というか、そういうものに絶対的に忠実なんだよね。ちょっとカッコ悪いけど、ここ曲げちゃえばお金入ってくるとか、ここを妥協すればうまくいくって分かっていても、そこは曲げないし譲らない。

頑固とか、そういう安っぽい話じゃないのよ。

百も承知で「あえて」そこをいかないんだよね。もう見えてしまっていることだったり、他の人がもうやっていて手垢がついていることだったり、たとえその先に成功があると分かっていても、そこ自体やそこへの行き方に少しでもカッコ悪い要素があったら、おそらくは簡単に掴めることなんだけど「あえて」かつ「絶対」に手は出さない。

まぁ不器用って言っちゃえばそうなんだろうし、結果が出てないって言えばそうなのかもしれない。でもボクは、その価値をまだお金に変えてないだけだと思う。

もう少し妥協する部分は妥協してスマートに世渡りしていけば、持っている価値をお金に換金する機会はいっぱいあったんだと思う。でもそれをすることで自分の価値が目減りすることを知っているから、今まではひたすら貯め続けていたんだと思う。

そもそも随分と前から、会社に所属するという、他の人が作ったルールの上では輝けない人だって勝手に分析してましたけどね。だから「おそー!」って感じ (笑)。

でもこの度、会社を起こして自分が自由にできる舞台が整った。

今後は遠山さんなりのやり方を貫きながら、世間一般的に言われる「成功」というもを掴んで不遇を味合わせたやつらを見返してほしいし、人に擦り寄ったり、長いものに巻かれ続け、自分の価値をすり減らし続けた人たちには到底出しようもない、その知識量と厚みが色んなブランドのために発揮されると思うと楽しみで仕方ありません。

 

「オシャレ」と「カッコいい」は次元が違う

これはボクが常々思っていることです。良い服着て、良い店で食事して、月9みたいな家にすんで ( 例えが古くてゴメン! ) 。オシャレは誰でもすぐになることができる。それこそ服屋にいって30分もあれば、誰でも簡単にオシャレに変身させることができます。

でもカッコいいは絶対に無理!

だってカッコいい人はなに着たって、なにしたってカッコいいんだもん。顔がいいとかスタイルが良いとか見た目の話じゃないよ。中身も含めたトータルの話ね。

「カッコいい」と感じさせる雰囲気は、これまでの人生の積み重ねというか、イケてる知識や経験の集大成が生み出す特殊な電波のような気がしてて、出すのもそれをキャッチするのも一定の特殊能力が必要な気がします。

すごい難しいんだけどあえて共通点を探すとすると、王道も知った上で「あえて」違う道を行く人が多いと思う。そこには知識や経験の総量があるからこそ見えている世界というか選択肢があって「そこいったって他と同じでダサいじゃん」というような何かに抗うというか、余裕というか、自分だけの道を持っています。

遠山さんもそんな一人であることに間違いない。

 

最後に。自分じゃあまり宣伝しないと思うので、ボクが代わりにしておきますね (笑)

ブランドのカタログやウェブコンテンツなど、もう見た目だけじゃお客様に伝わりません。それなのに未だ綺麗な写真と物撮りだけのマンネリ構成で、ただやったという事実を作るだけに無駄に予算が垂れ流されています。

でも自社の魅力を様々な角度から捉えて、その中で最適と思われる内容をお客様にお伝えするには相当高い編集スキルが要求されるのも現実。でも通常の広告代理店が連れてくる制作会社にメジャー誌の編集長を歴任した人がいることなんて、ほぼないでしょ?

だったら一度、遠山さんの新しい会社 +chip ( プラスチップ ) に相談してみたらいんじゃないかな?

 

そして以下のリンクは、遠山さんが手がけた「VOiD」という雑誌の創刊を機にボクが色々インタビューしたときのブログ。

コアすぎて一号で終わってしまいましたが、このインタビューからそのスタンスが分かっていただけると思います ( インタビューの序盤でサラリーマン時代、編集長は究極の中間管理職としてうまくやっていた、とありますが全然バランス無視して好き勝手やらせてくれてましたけどね 笑 。

ボクもまだスカしてた時代なんで、自分のことを私とか書いてます。その辺も合わせてお楽しみください 笑 )

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