知ってること・できること・好きなこと
どうも!買い物中毒のファション通販アドバイザーの野田(@KURUZE)です。お買い物してますか?
今日は、いっつも感じている違和感をこのブログにぶつけたいと思います。
よく「好きなことを仕事に」って目にしますが、好きなことだけでご飯食べて、良い生活できている人ってどれくらいいるんでしょう? お小遣いとかじゃないよ、ホントに好きなことだけをして食べていけている人です。ボクの周りにもそういう人はいるけど、圧倒的に少ないです。じゃどんな人が多いかというと「できること」で食べている人です。
ボクはどうかというと完全に「できること」で食べてる人間です。通販サイトが死ぬほど好きかっていうと別にそうではないし、LINEの画面を見ているだけで心がワクワクしてどうしょうもないかって言われたら別にそこまでじゃない。だから好きなことを仕事にはできてはいません。でもファッションが大好きなので、その界隈で「できること」を見つけて仕事にすることはできています。それが通販サイトの構築や売上改善だったり、LINEの自動配信ツールの提供だったり「できること」を続けてきた結果、ありがたいことにそれを評価していただきお声をかけていただくことで、今もご飯が食べられています。
じゃ好きなことを仕事にしたことないのか?というと、そんなこともありません。ボクはスニーカーが大好きです。だから好きなことを仕事にしよう!とスニーカーの生産や買付の仕事をしていたことがあります。
月1回、中国にいって工場でサンプルを作成し量産まで流す。初めての海外での仕事ということもあり、指示通りいかない歯がゆさや続出するトラブル対応の日々。約10日ほど工場に通いつめサンプルの指示や修正、量産分の検品などを行い帰国し今度はすぐにニューヨークへ。
こちらでは朝8時くらいから起床して地図を片手にモールというモール、ショップというショップをひたすら周り、スニーカーの買付を行います。ご飯もロクに食えないような慌ただしさの中、次から次へと店を回り、夜の22時くらいに終わってホテルに戻るのは夜中。そして朝まで買ってきたスニーカーを整理してインボイスを作成していきます。終わるのは5時くらい。その後2時間程度の仮眠を経て、強烈な眠気をかかえながら地図を片手に慣れないアメリカの大地をまた運転してショップを巡っていく日々を10日間ほど。
生産では納期のプレッシャー、買付では経費をかけていく以上これくらい買わないといけないというプレッシャー。スニーカーは趣味でいいなって思った瞬間です (笑)
また何かを書いて、それを読んでもらうことも嫌いじゃない。だから雑誌の編集やライターの仕事もしたけれど、これも気が向いた時にブログを書く、それくらいの距離感の方が心地よいと思いました。
だから好きなことでは食えなかったのか、そこまで好きじゃなかったのか、まぁいずれにせよ「できること」をやっていこうと決めた経験です。また喜ばれるのもお金をちゃんともらえるのも「できること」をしたときなんだなとも思った。
「好きなこと」・「知っていること」にご用心
で、ここからが本題。
「できること」になる前には「知っていること」の段階があると思ってます。何かできるようになるには色々調べて人より知っている人になる。そしてその知っていることを実際に試してみて、その結果を見てまた次のやり方を考えていく。その場数を踏んでいくことで「知っていること」が、やがて「できること」になっていくのかなぁて思ってます。
でもさ、この段階っていわば修行中なわけで、この段階からお金をとってセミナーとかで人前で話すのは違うと思ってます。たとえ依頼を受けたとしても、まだ「知っている」段階であれば、そこは断ってほしいと思うんですよね。
よくあるワードプレス講座とかさ、本当にその人が大規模案件から小規模案件まで第一線で散々経験してきて、何百行にも及ぶ機能一覧書いたことも、街の社長さんから始まり何十人・何百人規模のプロジェクトをまとめてきたことがあるとか、そういう「できること」にまで経験を積んできた人なら、ぜひその経験を伝えるべきだとは思うんだけど、上も下も経験してないのに、ちょっと「知っていること」を話すだけでお金をとるのはフェアじゃないんじゃないかなって。
で、案外「好きなこと」もそういう節があって、好きなことって自分にとっては好きなことだから盛り上がってしまって冷静さがなくなる部分もあるのか、大げさになりがちなんじゃないかなって。例えば「好きなこと」で得た成果がお小遣い程度なのに、さもすごいことを成し遂げたかのように自慢げに話されちゃうことがあるんだけど、聞いているこっちとしては、特段それが好きなことでもないし成果としても「いやいやいや・・・」って 笑。
世の中は悪い人ばかりじゃないと思うので騙そうとして騙す人は少ないと思う。でも厄介なのは「本人は良いと思ってやってることなんだけど、そこに実体がなく冷静に考えてみると良くないこと」になってしまっているケースってけっこうあるんじゃないかなって。
お金を払う以上は「できること」でいっぱしにメシが食えてる人の話しか聞きたくないし、もし「知ってる」ことや趣味程度の成果で「好きなことを仕事に!」ってな話を自分が聞いちゃったとしたら「いやいや、話す前にやることあるでしよ!」って当然思ってしまうわけで。
未完成のアイドルが育っていく様を見届ける、そんな例外はあるんだろうけど、それはハナからそれをコンテンツとして売っているわけで、多くのビジネスマンは正解やヒントを探していると思うので、やっぱり先人の教えをちゃんと聞きたいもん。
もちろん「できること」と「好きなこと」が一致することが理想だし、ボクもそれが目標ではあります。でも「それ、別にあなたから聞きたくない」って思われないように自分が「できること」と「好きなこと」そして「知っていること」をきちんと棚卸しして、立ち位置をわきまえることが発信する上で必要なリテラシーなんじゃないかなって思うんです。
相変わらずのクズ目線というか、懐浅くてすいません (笑)。