次回ではなく今回!お客様にも開発者にも優しい、新しいポイント付与の考え方
どうも!買い物中毒のファション通販アドバイザーの野田(@KURUZE)です。お買い物してますか?
お店でも通販サイトでも見かけるポイントってあると思うんだけど、大抵は「次回使えるポイントとして、お買い上げ金額の1%をプレゼント」って感じだと思います。
それに応じて通販サイトを構築していく際に、店舗と共通の会員情報を使用する場合があります。この場合、会員やポイントの情報を外部システムに預けてあるケースが多いんだけど、このケースではログインした際にその情報を「リアルタイム」に呼び出す必要があります。
なぜならレジやカートで「この人は誰で、今現在何ポイント持っているのか?」というのをお買い物前に呼びださなければ、そのポイントを使用できないから。
でもこのリアルタイムにポイント情報を参照する連携開発って費用がけっこうかかるのですが、ほぼすべての場合においてこの方式が採用されているのが現状。
でもエスペランサさんの通販サイトをリニューアルする際に、プロジェクトのメンバーで世の中の常識を疑ってみたんです。そしてこういう結論がでました。
そもそも「 1%でまた買いたいって思ってもらえるか?」って。
ポイントカード発祥と呼ばれるヨドバシカメラよろしく、ポイントが10%付与されたら「またこのお店で買おう」って思うとおもいます。でも1%ですよ?大手のポイントカードのように他のお店でも使えることはないし、何円とか何十円付与して「またこのお客さんは来てくれる!」って考えるのは、ちょっと虫が良すぎるんじゃないかな?って。
あまりお客様自体はメリットを感じていない、たった1%のポイントを付与するために高い開発費用をかけてリアルタイム連携をしている。
そこで、こう考えました。
「次回じゃなく、今回そのポイント分をオフにすれば良くない?」って。
当然、購入履歴は抑えます。その購入額に応じて会員ランクを設けて、最初は1%だけど上位の方には5%など、付与率を変える。これは良くある話。でもそのポイントを次回じゃなく、今回引いてみたらどうでしょう?
そうすると「今、何ポイント保持している」というようにリアルタイムに参照する必要がなくなる。
例えば、
1日1回バッジで会員ランクさえ更新していけば、その人がレギュラー会員ならその場で1%OFF、ゴールドなら5%OFFという具合に還元していくとした場合、その結果をまたバッジで連携して会員ランクを置き換えるだけ。
そうするとリアルタイム連携の必要がなくなり、バッジで済むので開発コストが削減される。購買履歴は押さえるので CRM にも繋げることはできます。お客様目線ではその場でOFFになるので嬉しい。
しかも例のケースでは、会員ランクが上がればお得になるので、初回は早めにランクアップをするように設計すれば次回もちゃんと来てくれる可能性は高まる。双方メリットの大きい改善だと思うんです。
こちらがエスペランサさんの会員テーブル。特典の6行目に「いつでも割引」というのがあります
ポイント10倍などのキャンペーンは、今ならゴールド会員は10%OFFと置き換えればOK。一旦立ち止まって考え直してみると、そんな思わぬ発見があることも。
もしよければ参考にしてみてください。