もし自分がお遊戯会で浦島太郎 1/10 だったら
どうも!野田(@KURUZE)です。お買い物してますか?
先日、幼稚園に通っている親戚の子が、お遊戯会で浦島太郎役に抜擢されたという情報を入手しました。数ある配役の中から主役を射止めるとは「なかなかやるな!」と感心していると、どうやら浦島太郎を演じるのは1人ではないらしい。
「え、どういうこと?」と詳しく訪ねてみると、どうやら主役になれなかった我が子がワカメ役をやる姿が見るに耐えない、そんな口うるさい保護者に気を使うあまり、そんな惨劇がおこっているらしい。しかもその幼稚園だけの出来事ではなく、調べてみると全国各地で日常的に起こっている光景のようだ。
《お遊戯会》
「演劇の配役が許せない!」などのクレームを言う親は、やはり多いようです。
・演劇会の子どもの役回りに不満があり、しつこく役の変更を求められたことがあります。(40代/男性)
・お遊戯会で子どもが自分で人魚の役を選んだのに自分の娘がお姫様じゃないことに怒った。(20代/女性)
・お遊戯会での発表で劇をすることになって、自分の子どもの役に不満を言ってきた親のせいで子どもたち全員が主役をやるめちゃくちゃな劇になった(20代/女性)
・保育園のみんなでお遊戯をすることになったとき、自分の子どもをいつも中心に立たせるように言われた。(40代/女性)
・お遊戯の発表会の配役に文句を付けてくる親御さんがいた。引っ込み思案な子どもに主役は任せられないと思ったが、結局その親の言いなりになり、発表会の間中、先生がつきっきりになるという残念な事態に。(40代/男性)
・お遊戯会で、お金を払うから自分だけ特別に前の辺りで写真を撮らせて欲しいと言われました。(30代/女性)
引用:株式会社スタッフジャパンのプレスリリースより
聞くと運動会も順位をつけなかったり、ゴール付近でビリの子を待って同時にゴールしたりするらしい。どうなっているのだ!今の日本。こんな教育を受け続け温室育ちのまま社会人になってしまったら、どうなるんだろう?
「今日から君は営業ね!」と辞令を出した瞬間、「ボク、プレスがいいのでプレスやります!」みたいに平気で答えてプレス10人なんて事態も招いてしまいそうだ。プロサッカーチームでも全員FWのチームが出てくるかもしれない。いやいや、世も末。。。このAI時代、他と同じが一番危険なのだ。
そこで今日のブログでは、もし自分がお遊戯会で10人いる浦島太郎の中の1人になってしまったと仮定して、どのようにこの苦境を乗り切っていくかを考察していきたいと思う。
とにかく先を見越して準備は念入りに!
ボクはアパレル業界の人間です。となればまずは衣装で差をつけていきたいと思う。他の9人の浦島太郎は、画用紙を切って作ったり、その辺の道端で拾ってきた竹の棒で本番に望むであろう。しかし社会を経験しているこちとら、そんな手抜きを許容できるはずもない。劇団四季が画用紙を切り貼りしたような衣装で舞台に立つはずがないのである。ましてや水中に入るのに画用紙なんて、竜宮城に着く頃にはボロボロで下手したら真っ裸。乙姫様から変態扱いされてしまう。
そこで浦島太郎の装備を検証することから始めてみよう。
Google先生に訪ねてみると10人どころか、ハンパじゃない数の浦島太郎が出てくる。
実写からアニメまで幅も広く、書かれた年代も様々の様子。そこで共通点を見つけていくことにしよう。
1. ポニーテール
2. トップス
3. 釣竿
4. ワラのスカート
5. 草履
6. ( スカートの下の )スパッツ
7. 魚籠 ( びく )
といったところが概ね必要な装備のようだ。
1のポニーテールは本番までに髪を伸ばせば問題ないだろう。2については青と緑で分かれるところだが、後々乗ることになる亀とのコーディネートを考えると青に軍配があがるだろう。できれば水中での視認性をあげるために柄があると良さげだが「最高級着物って?」という超ざっくりな質問をツイッターに投稿したところ綿薩摩・結城紬というヒントをいただいたので、その辺で探して見たいと思う ( 回答くれたみなさま、ありがとうございます! ) 。
問題は3の釣竿。そんなにお金がないであろう浦島太郎は船を持っていないと予想される。となると釣りは陸っぱりになるだろうが、デフォルトの浦島太郎はリールすらお金がなく買えていないのである。これじゃ魚のいる深さまで釣り針が届かず餓死するのみ。この歳まで育ったことが奇跡である。よほどのテクの持ち主なのかもしれないが、ボクはリール付きの釣り竿を用意したいと思う。スピニングだと少しカッコ悪いので、ベイトタックルを探すとしよう。ただベイトは使ったことないのでバッククラッシュしないように本番までに練習も必要だ。
そこで釣りが好きすぎてビワコニアなるブランドまで作ってしまった美容師のドラゴンに教えてもらった装備がこちら。
ロッドはシマノのイシダイ リミテッド ( 画像引用:SIHIMANO )
リールはエクスセンスDC ( 画像引用:SIHIMANO )
黒光りする男前のタックルだ。ロッドの長さも500ってことは5mなのかな? ハンパない。他の9人は近所で拾ってきた竹の棒と想定されるので、見た目・長さ・しなり、あらゆる面で圧勝だ。
4のワラのスカートは入手に少し苦労しそうだが、さすがGoogle先生!フラダンスのものを応用すれば、なんとか手に入りそうだ。
そして草履と魚籠は職人系のものから探すとして、何よりスパッツである。さすがにワラのスカートの下がフルチンだったら乙姫様にひかれるだろうし、なにより跨がれる亀の気持ちを考えるとそこはしっかりと履いておこう。ここはランニング用にCW-Xのタイツがあるので、それで問題なさそうだ。
しかし!
これだけで本当に平気だろうか? いや、先々の展開を考えると、まだ足りないものがある。それはダイビング用品である。これまで人に発見されていない竜宮城の水深は、かなりの深いことが想定される。いくら海辺育ちの浦島太郎とて、そのような水深まで素潜りでいくことは自殺行為である。浦島太郎を最後までに演じきるには、絶対に外せないものは酸素ボンベ、そして色とりどりのサンゴを堪能するためのゴーグル、あとはウェットスーツだろう。
そこで座間味の海を知り尽くす、せーじさんに教えてもらった装備がこちら。
ゴーグルはGULLのヴェイダー ( 画像引用:GULL )
レギュレーターはビーイズムのネレウス ( 画像引用:ビーイズム )
ウェットスーツはモビーディックというメーカーが良いらしい ( 画像引用:モビーディック )
タンクはアクアラングってところを教えてくれたので、ガンキャノンみたいなコイツに決めた ( 画像引用:アクラング )
これで竜宮城までたどり着けるのはボク1人。他の9人の浦島太郎は竜宮城にたどり着くまでに溺死しているだろう。保護者たちの阿鼻叫喚を尻目に竜宮の恩恵に授かれるのは、入念な準備をしてきたボクただ1人。これが競争というもの、社会の縮図である。早いうちからこれを学んでおくことは他の浦島太郎にとっても有意義な経験となるはずだ。
あとは飲めや歌えの大騒ぎを想定して、ウコンも買い足しておくことにしよう。毎日、ドンチャン騒ぎをしている乙姫様は相当な酒豪のはずである。その前でリバースなんてしてしまったら、地上の男の名が廃るってもんだ。いちおう竜宮城では刺身が多いと思われるので、醤油とワサビも念のため魚籠に入れておこう。
そしてもう1つ、できれば用意しておきたいものとしてパソコンがある、スマホでもいいかもしれない。なぜなら竜宮城で3年の月日を過ごした浦島太郎は、家族や友だちのことが気になって帰るといいだしている。ということは地上との連絡手段を用意しておけば、この課題もクリアすることができるだろう。防水用のカバーと共に用意しておいた方が無難であろう。
ここまで用意すれば準備万全。竜宮城まで生きてたどり着くたった1人の存在となり、その先の竜宮ライフも存分に楽しめることになるだろう。
竜宮城から帰るか? 帰らないか?
そして辿り着いた竜宮城。菜々緒似の乙姫様と毎日飲めや歌えのドンチャン騒ぎ。食べ物も新鮮な海の幸が食い放題である。みすみす何百年も経っている地上に帰る意味もない。玉手箱を開けない限り年もとらないので、成功者だけが味わえる夢のリタイヤ生活を未来永劫味わうことができる。ここになんの不満があるのだろうか?
つまり幕はここで閉じた方がハッピーエンドなのである。しかも多くの園児たちに頑張れば報われるということも伝えることができる。なんと有意義なお遊戯会だろうことか。
確かに、ここにたどりつくまでの装備品を揃えるには相応の費用がかかる。しかしそれはハッピーな生活を享受するために必要な投資である。そして得体の知れない亀に連れられて深く深く潜っていく勇気。つまり人生の成功には、知識と行動する勇気、そしていくばくかのお金が必要なのである。
どうか保護者の方々、かわいい我が子のことを想うのであれば右へ倣えするのではなく、正しい知識と必要な装備を分け与えてほしい。そこまでの準備を整えた先には、きっとあなたのご子息は自信に満ち溢れ、竜宮いや成功へとつながる第一歩を踏み出すはずである。
おしまい。