BLOG

商品という目に見える範囲で考えると、新しい発想が生まれづらいのかも

どうも!買い物中毒のファション通販アドバイザーの野田(@KURUZE)です。お買い物してますか?

アパレル関係者のみなさん「創造する未来」って本をご存知でしょうか?

昨年の秋に発売され、ボクもちゃんとファッションのことについて勉強しなきゃなって思って買ったのですが、どうしてもサブカルチャー本に惹かれてしまい年明けまでずっと読めずじまいでした。でも年明けから重い腰を上げて読み出すと「なにこれ!共感!この方何者 !?」と、「はじめに」を読んだときに前のめりになった一冊。

ファッション業界が今「ゆで蛙」状態にあり危機的状況であることに警鐘を鳴らし、ファッションをビジネス的な側面から体系的に、最新テクノロジーの紹介や海外の最新事例まで、丹念に細かく紹介・分析されており、テクノロジーとファッションの融合がどんどんと進むこれからの未来を垣間見ることができます。

そしてSNSでも「この本オススメだよー!」ってことを発信していたら、幸運にも4月21日に作書の尾原さんに直接お伺いする機会をいただくことができました。

本日のお気に入りアイテム NO.92 創造する未来

【 義務感で読み始めるも「はじめに」でハートを鷲掴み! 】

本といえば普段はサブカルチャー本ばっかのボク。でもたまにはビジネス本もと思い通販した尾原蓉子さんの「創造する未来」。…

野田 大介

さんの投稿

2017年1月10日

本日のお気に入りアイテム NO.92創造する未来
【 義務感で読み始めるも「はじめに」でハートを鷲掴み! 】

本といえば普段はサブカルチャー本ばっかのボク。でもたまにはビジネス本もと思い通販した尾原蓉子さんの「創造する未来」。

450ページくらいある分厚い本で届いたときは、正直げんなり……。ついつい「ジャパニーズヒップホップ」を優先させて読んで手付かずで置いてたんだけど、今朝重い腰をあげて通勤時に読んでいたら「はじめに」のコーナーでハートを鷲掴み!

いやごめんなさい。相当面白い!なんか偉そうに言うわけじゃないんだけど「そうそうそう!」と、うなずきっぱなしの共感しまくり。ってまだ40Pくらいなんだけどね(笑)。

ファッションビジネスで先行するアメリカの事例を細かく分かりやすく紹介していて「レント・ザ・ランウェイ」や「ワービー・パーカー」といったネット&ファッションによって起こっているパラダイムシフトについて体系的に解説してくれてます。

「個人が主役の時代」「物的価値より体験価値」そんな時代や価値観の変化をファッションというフィルターを通して、知ることができるオススメの良書だと思いました ( あ、今のところはw )。

お値段は 2,000円。アパレル関係のお友だちには、これはぜひ読んでもらいたい!!! 今、売り切れてるけど。。。

お買い物してますか。

 

 

こちらがイベントページ。難しくて読めないけど「尾原さんにファッションの未来について色々聞いてみよう!」って会だと思います (笑)

17553866 642014182654351 8566492402529505032 n

そんなこんなで、今慌てて再度読み直しているんだけど、今日はこの本を読みながら感じたことを書いていきますね。

 

「売る」ではなく「貸す」。体験価値を求めたレント・ザ・ランウェイの事例

まずこの本では、従来のファッションビジネスの価値観をぶっ壊した事例としてアメリカのドレスレンタル・サイト「レント・ザ・ランウェイ」の事例を紹介しています。

レント・ザ・ランウェイの詳しいビジネスモデルは下記のリンクをみてね!
月額1.5万円で高級ファッションを「無期限」レンタル!?:「レント・ザ・ランウェイ」の驚愕ビジネス

( 早い話がデザイナーブランドのドレスを中心とした洋服をレンタルできるってサイト )

その中にレント・ザ・ランウェイCEOであるジョニファー・ハイマンが語った「オシャレなデザイナーブランドには欲しくても手が届かない顧客層。この人たちに優れた感性と品質の服を手の届く価格で体験させることは、新たな顧客層を教育し開発していることになる。彼らをファストファッションの低レベル商品の世界から解放するのだ」というミッションが掲載されています。

ボクは正直、ファッションレンタルにそこまで積極的なポジションではなかったのですが、この説明を聞いて「確かにそういう一面もあるよなぁ」と思いました。良いモノに触れて、良い体験を積み上げない限り、将来その人たちが作るものが良いモノにはなることは絶対にないって思っているからです。

またハイマンCEOはこんなことも語っています。

「コスト意識の高い顧客は、物質的価値よりも体験価値にお金を払う。我々は経験経済の世界に住んでいる。ファストファッションにはない価値を提供したい」。

まさに師匠、藤村先生の提唱する「商品を売るな!体験を売れ!」だなって。

これ最初から商品を売るという発想だと「どうやって売るか? どう安く売るか」という視点に終始すると思うんだよね。でも体験っていう上位概念に沿って視点を広げてみると、別にドレスを売らなくても「貸せばいい」って発想に視野が広がるんだろうなって。

買って着ても、借りて着ても、着たときに得れる自信だとか満足感といった体験価値はそうそう変わらない。しかも女性は年間64点の洋服を買うが、内50%は2回以上着ないというデータもあるそうです。であるならば売らないでも貸せばいい、というビジネスモデルにつながる。

商品という目に見えるものの範囲で考えようとすると視点が狭く、新しい概念が生まれづらい。そこを体験という、もっと上位にある部分で考えることで色々組み合わせられることが増えるんじゃないかなぁって思った次第。

ボクも今月末に新しいチャレンジをスタートさせます。既存の枠にハマらないようなビジネスモデル、一緒に模索していきましょ。