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ブランドが持つ価値は洋服ではなくて、それを作る「センス」の時代

どうも!買い物中毒のファション通販アドバイザーの野田(@KURUZE)です。お買い物してますか?

今日は、この記事の紹介から。

Ungrid

衣料品不況の中で、包括的なライフスタイル提案がファッション業界全体の課題となっている。

食分野に進出する企業やブランドは多いが、その次の一手として、“住”への注目も高まっている。

こうした流れを受け、マークスタイラーのレディスカジュアル「アングリッド」は、東京・神楽坂の中古マンション1戸をリノベーション(リノベ)して売り出す。

同ブランドのコアターゲットは24~28歳だが、30代客も多く、ちょうど住宅購入を考える世代だ。

SNS(交流サイト)への意識の高さなど、アングリッドならではの視点を盛り込んだ家で、ブランドの世界を発信する。

 

アングリッドというレディースブランドが、中古マンションをリノベーションして売り出すという記事。しかもリノベーションのコンセプトが「SNS映えする家」とのこと。

具体的には靴を履いたまま全身の撮影ができるように土間を広くして、鏡でチェックして違和感を感じたときもすぐに変更できるようにウォークインクローゼットが玄関の隣にあったり、床に服を置いて撮影する際にテカらないよう床材はニスが塗られたものではなくマットな木材を使用していたり。

既存の施工会社では思いつかないような、インスタをやり倒しているアングリッドのメンバーだからこその視点が取り入れられた物件となっている模様。

【参考サイト & タイトル画像】
WEAR I LIVE

 

ブランドが持つ価値は作られた洋服ではなくて、それを作る「センス」なんじゃないかな

先日の藤村先生のお話にあった変化できずになくなったコダック。自分の持っている価値を他に転用して生き残っている富士フィルム。

デジタル化の波が押し寄せる中、明暗くっきり分かれたこの二社の取り組みからアパレルブランドも「洋服を売れなくなったら」ということを考えるべきだとは思っていましたが、まさにその最中にこの記事。ホントに応援したいなぁって思う取り組みです。

洋服じゃなく、それを着て得ることができる体験。お客様は「ワンピース」じゃなくて、そのワンピースを着て得れる「自信」とか「ハッピーな気分」が欲しいわけで、今の時代はそういう体験を提供できる手法は服以外にもたくさんある。

家だって、旅行だって、エステだって、食事だって、ジムだって、なんでも綺麗になって「自信」とか「ハッピーな気分」をお客様に提供することができる。

だからブランドが持つ価値は作られた洋服ではなくて、それを作る「センス」が価値であって、別にロゴでも内装でもなく、そのセンスという価値こそがブランドだと思うんです。

昔はファッションだけでも良かったのかもしれないけど、今はSNSですべてが見えてしまう時代。だからこそファッションだけでなくライフスタイルが重要。

ファッションスタイルからライフスタイルへ。

この先のアパレルはハイブランドとファストファッションのような普段着という具合に、どんどん二極化が進んでいくと思います。そうなるとサブカルチャー発の中間層に位置するブランドは、この先もどんどん淘汰される流れが続いてしまうかもしれない。

だからこそ自分たちの強みである「独自のセンス」というものを今一度見つめ直し、ファッションスタイルという限られた範囲で考えるのではなくて、ライフスタイルという広い範囲でそのセンスをどう活かせるか考えていくことが必要な時代なんだろうなぁって思います。

それにはモノでもコトでもなく「体験」。この上位概念で考えていくことが視野を広げて、既成概念に囚われないコツなんじゃないかなって。手探りながら現時点でのボクは、そんなことを思っている次第。