BLOG

ZOZOTOWNさんにお願い!マスタの共通化促進のため、こんな仕様いかがですか?

どうも!買い物中毒のファション通販アドバイザーの野田(@KURUZE)です。お買い物してますか?

6月15日に「LINEショッピング」というサービスがスタートしました。以下はその説明。

「LINEショッピング」は、「LINE」ユーザー6,800万人の基盤を入り口にすることで、ユーザーと店舗の新しい出会いの場を創出し、ユーザーと企業・ブランド双方が快適にショッピングを楽しめる環境を提供いたします。

サイト内には100を超える企業やファッションブランドの商品を展開しており、外部アプリの追加インストール不要でLINE上から簡単に検索・閲覧することが可能です。「商品名」による検索はもちろん、30以上の細分化された「カテゴリ」や「ショップ名」での絞り込みをすべての商品から行うことができます。

「LINEショッピング」で気になる商品を見つけたあとは、そのまま販売元のサイトに移行して商品詳細の確認や決済を行えるので、企業やブランドの世界観を楽しみながらスムーズに買い物をすることができます。

要は、お客さんがたくさんいるLINE内で各社の商品を見せてお客さんを送客しますよ、というアフィリエイトモデルのサービスとなります。これ自体は特段目新しい取り組みではないのですが、その中に「JANコードがついた商品を上位に表示する」という機能がありました。


画像
 LINEショッピング

JANコードとは日本国内で共通で使われている規格で、これがあることで各社バラバラの商品情報を持っていたとしても、このコードをキーにして商品を特定することが可能となります。

ボクは「JANコードがついた商品を上位に表示する」という仕様は本当に素晴らしい取り組みだと思いました。そしてこのような取り組みをどんどん進めていってほしいと思ってます。特に今やアパレル業界の商品情報が一手に集まるZOZOTOWNさんでこのような仕様が採用されるといいなぁって思います。

 

ZOZOTOWN の商品情報を正として、それに対応したブランドは上位表示していく

というのも、各社この商品情報の持ち方がバラバラなんですね。通常は基幹システムにこの商品情報が入っています。そこから通販システムやWMSと呼ばれる物流をコントロールするシステムにこの商品情報を連携していくのですが、各社この商品情報の持ち方がバラバラなので必ず各システムの仕様に合わせて取り込めるようにカスタマイズを加えていきます。

ここにお金も時間も手間もかかります。でもこの商品情報が各社統一されたら、基幹システムも通販システムもWMSも色んなものの連携がスムーズに進むし、わざわざ登録し直すという手間もなくなります。ま、これはみんなが思っている共通の願い。

でももう出来上がってしまっている商品情報の持ち方を変更していくのは、連携しているシステムをわざわざ仕様変更する必要があるし、商品についているタグを変更するなど、相当な手間を一度乗り越えなければならないので全社で共通した商品情報にするのは、実現性の低い夢物語になっているというのが現状。

そこでボクが思いついたのは、その手間を乗り越える大きなメリットがあれば緩やかにでも、この商品情報の統一化が進んでいくのではないか?という点です。

そのメリットでパッと思いつくのは、今やアパレル業界の中でなくてはならない存在となったZOZOTOWNさんでの「上位表示」。今やアパレル業界の中で一番の商品情報を持つZOZOTOWNさんの商品情報を正として、この仕様に揃えたブランドは「ZOZOTOWN 内で上位表示していく」という仕様に変わったとしたら、当然売り上げアップが見込めるわけで対応する会社が出てくるんじゃないかと思ったんです。

今は自社の商品情報をZOZOTOWNのシステムと連携し、不足している情報は管理画面に入力することで対応しているのですが、それとは別の優待ブランド専用の連携口を用意して商品コードもカラーコードもサイズコードもカラー名も採寸箇所もすべてZOZOTOWNと共通化して取り込まれてきたものは上位に表示するというイメージですね。

今は各社の商品に入った情報がバラバラなので、ZOZOTOWNさんが入荷した商品に対して独自のコードを発行してそれを商品に貼り付けて物流業務を行なっていますが、これをZOZOTOWNさんが会社コード・ブランドコードを各社に発行し、そこに商品品番を各社が設定。そして統一されたカラーコード・サイズコード・シーズンコード・カテゴリコードをつけることで、各社が一定のルールで統一された商品コードを持つことが可能になります。

そしてそれに沿った商品タグをブランドが発行して、所定の位置に貼り付けることで ZOZOTOWN さんでもわざわざ独自のコードを発行してそれを商品に貼り付ける必要がなくなるので作業が簡略化されます。そしてそれを上位表示するようにすれば、ブランドにとっても売り上げアップが見込める。

どうしても紳士協定だけでは統一化は遅々として進まないけど、このようなメリットがあれば賛同してくれるブランドが出てくるかもしれない。そしてこの取り組みがある程度広まってくれば、基幹システム、他の通販システム、WMSなどもこの商品情報の持ち方にすることで多くのブランドに対応できるようになるので、徐々に標準化が進むかもしれません。

そうなればブランドの人も、開発する人も、通販サイトを運営する人も、物流の人も、みーんなが二度手間に対応する必要が減っていく。そういう不毛な時間が減っていくことで「お客様と関係性を気づいていく」というような人間らしい仕事に集中できる環境が徐々にできていくかもしれない。そう思うんです。

マスタ共通化について、その計り知れないメリットは理解しつつも何を正とすべきか、など様々な問題にぶち当たり多くの先人たちが夢見てきたものの実現にいたらなかった経緯があると思います。でも今やアパレル業界のインフラとなったZOZOTOWNさんの情報を正として、その中で大きなメリットを享受することができるというメリットを付けることで、今までよりは現実味のある取り組みになるんじゃないかなぁと夢見た次第。

誰がアパレルを殺すのか? アパレル業界は集団自殺をしている。そんなことが囁かれる昨今、もう全体として何か変えていくようなことが取り組みが起こってきてほしいなと思っています。