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着てる服が燃えたことありますか?

どうも!野田 (@KURUZE)です。お買い物してますか?

突然ですが、皆さん。着てる服が燃えたことってありますか?
「 着てた服 」ではなく、ナウ、今現在自分が身につけている服です。

ボクね、経験したことあるんです。しかも昨日(笑)。

いや〜、めっちゃくちゃ焦りましたわ。あのゴーストライダーだって自分は燃やすけど着衣は燃やしません。でも昨日のボクは着衣から出火。服は今まで出荷するもんだと思ってたけど、まさか出火の経験をするとは(苦笑)。

ということで今日のブログでは、その一部始終をお届けしたいと思います。

 

ことの発端は横浜ツーリング

というのも、最近のボクを知っている方ならご存じかと思うのですが、今ボクはバイクに強烈にハマっております。どれくらいハマっているかというと2年でSR400とハーレー2台を発注し、元からあったヴィンテージのベスパと合わせてバイク4台という布陣になる予定です ( ハーレー1台は納車待ち )。

この日は9月に納車されたばかりのハーレーの慣らしと、高速道路のリハビリも兼ねての横浜ツーリング。

2年前に納車されたSRで強風にあおられ不運(ハードラック)と踊(ダンス)っちまって以来、高速道路は封印していたのですが、9月に納車されたハーレーは安定感も増したので、高速道路のリハビリ中。とはいえ、まだまだ強風と段差への恐怖が残ってます

9月に納車されたハーレーはこいつ。2006年式のスポーツスター XL883。

自分があんまりハーレーってキャラでないのは自覚しているので、人生初のハーレーは「 ハーレーっぽくないハーレー 」をコンセプトにスクランブラー仕様にカスタムしていただきました。

そしてヴェスパ、SR、883とフルカスタム車両も3台目ともなると、ある程度の勝手は分かってくるもので、納車してしばらくはデバッグ期間というか、バイクの不調や乗ってみて合わない部分を調整していく必要があります。

そもそもカスタムバイクは、ビルダーさんに完成イメージを伝え、制作段階に発生する問題について追加投資するのか、クリティカルな問題でなければ優先度を下げて納車後のカスタムに見送るのかなど、多くの意思決定をしていく様は通販サイトの要件定義とそっくりです。

そして納車されてすぐの期間はテスト環境でのバグ出しのようなもので、しばらく乗っているとバイクの調整をしなきゃいけない部分が出てきたり、自分をバイクに合わせる必要も出てきたりします。この883もまさにそんな過程にある1台。この日もハーレーの慣らしと、高速道路のリハビリも兼ねての横浜ツーリングでした。

バイクに乗る時はあまりバッグを持ちたくないので、よくツーリングベストを着用します。これは三茶にある人気セレクトショップ US がユーズドカーハートをリメイクしたツーリングベストで両脇と背中の全面ポケットになっていて、収納力もあり重宝しています。

もちろん、この日もこのベスト。そして事件が起こります。

横浜に無事到着したボクは、バイクを停めるために横浜駅近くの駐車場へ到着するものの、あえなく満車。仕方なく他の駐車場を探そうと、その場を離れようとすると「 もう出るよ!」と駐車場にいたライダーの方が声をかけてくれたので、前の道路で待つことに。

サイドスタンドを降ろし、その方の出発準備が整うまで待ちます。この際、駐車場に入れる際にバイクを動かす必要があったのでエンジンはかけっぱなしで、またがったまま待ちます。

2-3分経った頃でしょうか、ものすごい煙が視界の端をとらえます。

「 あれ? マフラーから煙が出てきたっぽいなぁ、なんかトラブルかな 」くらいな感覚で、一度エンジンを切ります。これで収まるかなと思いきや、煙は視界の端から一向に消えません。

「 あれ? 消えない、バイクじゃないのか。なんだろ ??? 」と思った瞬間、ピンと閃き、すぐさま自分の右後ろを振り返ると、燃えてるーーー!!! ベストが火を吹いて、黒煙を上げてるじゃないですかぁ (涙)

んで、ここからの景色は全部スローモーションに変わります。

瞬間思ったのは「 え !? 嘘でしょ? 」ってこと。すぐに脱ぎゃいいのに、燃え盛る炎を少しだけ見つめるボク。あの屈強なカーハートのダック地が燃えている。それを特等席で見る機会なんて、なかなかありません。駅近で人通りが多いにもかかわらず、周りの人には見えていないのか無反応。それがまた現実感を無くす



ヤベ!!!!

こんな感じで我に返って、標準速に戻る。

速攻でベストを脱ぎ捨て、足で踏み付け消化活動。右後方を若干燃やした段階ですぐに気がついたので、すぐに鎮火しましたがベストと中に入れてたサングラスがこんな感じ (涙)

 

原因を考察

なぜボクのベストは火を吹いたのか? 答えはマフラーです。

スクランブラー仕様に改造した883のマフラーはアップスイープされており、後方がシート近くに立ち上がってきます。エンジンはもちろん、マフラーはかなりの高熱となるので、そこにベストが干渉して起きたトラブルでした。

ではなぜ今まで平気で、ここでは火を吹いたのか?

それは「 ベストの紐を緩めてまたがっていた 」 からです。

これが乗車ポジション。

左側はベストの前についた紐をしっかり閉めた乗車時のシルエット。しかしこの時は駐車場待ちだったので、紐を緩めて待っていたので右側のようにマフラーとベストがほぼ密着状態に。

比べてみるとこれだけの差が出てきます。

やっぱりヒモしないでルーズに着こなした方がカッコいいもんで、ちょっとイキったもんなら手痛いシッペ返しを喰らう羽目に (笑)。学校でも社会でもSNSでも、イキった人は体育館裏に呼び出されてシメられるのが世の常。

ボクには「 学校での立ち位置が自分本来の立ち位置 」というという持論があるのですが、それを覆そうと社会に出て、ちょっと小金を稼いだもんなら急にデビューしちゃたり、SNSでイキったりすることほど、みっともないことはないと思っています。

だからこそスター性のカケラもないボクは、常日頃からイキらないよう「 通ってきたことしか語らない 」とか、「 プロフィール写真を講演風景や腕組みにしない 」とか、些細なことにも気を遣ってきたつもりだし、世界中の人がいるSNSの中で「 これに詳しい 」とか口が裂けても言わないように勤めてきたつもりです。

スクールカーストを見事に描き切った御大ジョン・ヒューズの名作「 ブレックファストクラブ 」でも学校のマドンナを射止めたのは、結局は不良です。優等生でもスポーツマンでもなく不良なんです。

一般人のボクが自分本体のポジションも忘れ、ゴリゴリにカスタムしたバイクに乗って気が大きくなっていたのでしょう。ほんの一瞬の気の緩み、いや紐の緩みによって巻き起こってしまった今回の顛末。前回のSRでコケたときもそうですが、バイクという乗り物はイキると時に命に関わるしっぺ返しがくる。そんな日常生活では味わえない厳しさがあるような気がします。

一方でこういう経験を経て、バイクの癖を掴み自分だけの一台が完成していく、そんな面白みもあります。そろそろソロツーリングも飽きてきたので、皆さんもリターンしてバイク一緒に乗りませんか? 大丈夫、バイクに乗る分には平気ですよ、調子にさえ乗らなければ、きっと。